京焼・清水焼Report

作家

作家インタビュー Vol.4 加藤清昌氏

2021/08/19

『伝統的な絵付けをモダンだと感じる。職人さんの技とかを見ていると、そこに近づきたい』。多様な技法を駆使し生み出された作品の数々。今回、作陶に対する彼の思いをインタビューしました。

 

その時々の技術を全部使って、今自分が出来る限界のレベルで出品する』

陶芸家・加藤清昌はゆっくりと話し始める。彼は、多くの陶房が立ち並ぶ京都、泉涌寺界隈で生まれ育つ。幼いころから大正、明治の職人さんの卓越した技を見る機会が間近にあり、「かっこいいな」と子供心に思った。

家業でもある陶芸。代々煎茶器を専門に作り、現在三代目として技術を磨く。

『見る人に何か訴えかけるものを作りたい』

作陶を行う中で、思いついたアイディアはすぐに実験する。独学と実践を繰り返し、手元にある一つ一つの作品へ納得がいくまで向き合ってきた。今に至るまでに積み重ねた技術力を作品に投影する。

すべて手書きで施された、繊細な絵柄は、金銀、交趾、いっちんなどの高度な技法を駆使して表現され、多種多様な作品が生み出された。

『伝統的な絵付けをモダンだと感じる。職人さんの技とかを見ていると、そこに近づきたい』

『清水焼自体を陶芸作品として面白くできたらいいな』

個展を通じて来場して下さった方々とお話しをすることが楽しく、そこで海外の方とも交流を広めてきた。彼は外国語の勉強も作陶の合間を縫って行う。

『御煎茶道具の枠にはまるだけでなく、もっと広い視野で自分の作品をとらえていけたらいい』

いままで通りでいいのかを繰り返し考え、まい進し続ける。彼の技術を追及する姿勢は揺るがない。

 

※交趾・・・ガラスと同様の成分で鮮やかな発色をする色釉

※いっちん・・・粘土や釉薬によって盛り上げの線文を描く絵付け技法のひとつ

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